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気象災害画像データベースWEBサイトについて

地球規模での温暖化現象、異常気象、大都市圏でのヒートアイランド現象など、近年になってわが国においても、台風や前線性豪雨に伴い発生する洪水災害や土砂災害、竜巻などによる風水害、異常降雪年における雪害、夏季の干ばつや猛暑・酷暑、夏季の異常低温による冷害などの気象災害が相次いで発生し、その発生頻度や規模も高まる傾向が認められています。

大学における気象災害に関する研究は、農学(農業気象学、作物園芸学など)、工学(土木学、建築学、都市計画学など)をはじめとして、人文科学の領域では地域防災を含む、きわめて幅広い領域に及んでいます。また、2009年に発生した「中国・九州北部豪雨」や「兵庫県佐用豪雨」では、行政・消防組織や地域住民を含めた地域防災学としての重要性が指摘されています。近年、情報通信の発達により、テレビやインターネットで最新の世界各地の気象災害の情報を見ることが出来るようになりました。しかし、気象災害の画像以外に「いつ・どこで・なにが」といった基本情報、さらには気象災害を発生させた気象情報が科学的に不十分なため、画像の閲覧に止まっているのが現状となっています。

山口大学農学部の山本晴彦研究室では、独立行政法人メディア教育開発センターと共同で1999年に「農業気象災害画像データベース」を構築し、公開いたしました。
そこでは、約600枚の気象災害画像(低画質・高画質の2種類)を掲載し、農業気象災害発生時の具体的な気象概況を約200字で示しています。掲載されている気象災害は、洪水・強風・竜巻・土砂災害などで撮影地も青森県から沖縄県までが含まれており、本データベースの利活用に関するアンケート調査結果(農業教育学会誌、2001)でも高い評価を得ています。しかながら、本データベースでは1991年以前の気象災害画像(写真)が掲載されていないことや、山本晴彦研究室が撮影した画像(写真)以外は含まれていないこと、地域と災害が限定されていること、などの指摘も寄せられていました。また、「農業気象災害画像データベース」を管理している機関が、独立行政法人メディア教育開発センターの廃止に伴い、放送大学学園に移行され、2010年10月末をもって公開を終了することとなりました。

このような状況を踏まえて、このたび、国内外の気象災害の調査研究に関連する研究者により「気象災害画像データベース委員会」を組織し、山本晴彦研究室に独自のサーバーを立ち上げ、山本晴彦研究室が撮影した1997年以降の画像データの登録、研究者等からの画像データの提供・登録等により、画像登録データ数を大幅に拡大し、さらに、検索機能、地図情報、新住所変更等の各種機能の向上を行い、公開する運びとなりました。

本データベースは、文部科学省 平成22年度科学研究費補助金 研究成果公開促進費(データベース)の採択によって飛躍的に内容・機能が向上しており、平成23年度も科学研究費補助金の採択を目指しています。

なお、「気象災害画像データベース」は、2010年10月末をもって放送大学学園が公開を終了することの伴い、「気象災害画像データベース作成委員会」が独自に急遽公開を開始したホームページです。
急遽、リニューアルを行い、公開しているため、データのチェックが不十分な可能性も考えられます。この点につきましては、判明し次第、随時、修正を行います。利用者におかれましても、ご指摘をいただければ幸いです